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共同研究2022年11月25日

滋賀大学、株式会社フォーカスシステムズ、有限会社藤井牧場と共同研究をスタート

 

株式会社イヴケア(滋賀県大津市、代表取締役:五十棲計、以下イヴケア)は、国立大学法人滋賀大学(滋賀県彦根市、学長:竹村彰通、以下滋賀大学)、株式会社フォーカスシステムズ(東京都品川区、代表取締役社長:森啓一、以下フォーカスシステムズ)、有限会社藤井牧場(北海道富良野市、代表取締役:藤井雄一郎、以下藤井牧場)と、乳牛のストレス評価および管理システムの開発によるアニマルウェルフェアに資する牧場経営の実現に向けて、基礎的な研究を開始しました。

【アニマルウェルフェアを満たした牛乳づくりを目指して】
アニマルウェルフェアとは、「動物の生活とその死に関わる環境と関連する動物の身体的・心的状態」と定義されます。農林水産省では、家畜を快適な環境下で飼育することにより、家畜のストレスや疾病を減らすことが重要であるという指針が発表されています。我々は、この指針に賛同し、「美味しい」だけでなく「乳牛にも優しい」牛乳の生産および生産環境の構築による新たな価値の創造を目指します。

【アニマルウェルフェアの評価と各社の役割】
我々は、アニマルウェルフェアを評価する上で、①生産者の経験的評価、②動物行動学に基づく家畜の行動指標の評価、③生理学・生化学の知見に基づく自律神経やホルモン分析によるストレス評価、という3つの重要項目をあげています。この項目のうち、生産者の経験的評価および動物行動学に基づく行動評価を藤井牧場が行い、生理学・生化学の知見に基づく自律神経やホルモン分析によるストレス評価をイヴケア・滋賀大学が行います。そして、3つの評価項目の統合的な結果のシステム化および評価のIot化をフォーカスシステムズが実施します。

【本取り組みのファーストステップ】
本研究のファーストステップとして、イヴケアの「乳汁中のストレス関連ホルモンの定量分析技術」を活用し、乳汁中のストレスホルモンの濃度が、乳牛の日常的なストレス評価の指標となる可能性について検討を行います。
現在、乳牛のストレスを評価する方法として、血液中のストレスホルモン濃度を測定することが挙げられますが、採血は乳牛への負担が大きく、日常的なストレスの指標として、牧場経営者が活用することは難しいと考えられています。乳汁中からストレス関連ホルモンを分析することを証明した研究はいくつか散見されますが、血中の同ホルモンとの相関性は安定的ではなく、どのようなストレスを反映しているのかは明らかにされていません。
我々は、乳汁中のストレス関連ホルモンを定量的に測定し、血液中の同ホルモン濃度との相関性を含めて、複数の指標との関連性を調査することで、乳汁中のストレス関連ホルモンの濃度が日常的なストレス評価のツールとなる可能性を探します。


【本件に関するお問い合わせ】
株式会社イヴケア(担当:五十棲)
E-mail:info@evcare.co.jp
TEL  :050-5438-7547

国立大学法人滋賀大学研究推進課(担当:井筒)
E-mail:kenkyo@biwako.shiga-u.ac.jp
TEL    :0749-27-1172

株式会社フォーカスシステムズ IR・広報室
E-mail:koho@focus-s.com
TEL    :03-5421-7790

有限会社藤井牧場(担当:藤井)
E-mail:info@fujii-bokujo.com
TEL    :0167-29-2988